日本で文章を発信するなら、まず候補に上がるのが note です。
一方、海外発のニュースレターサービスとして注目されているのが Substack です。
どちらも文章を公開できます。
どちらも読者を集められます。
どちらも個人がメディアを持つためのサービスです。
では、Substackとnoteは何が違うのでしょうか。
結論から言うと、私は noteよりもSubstackに軍配が上がる と考えています。
理由はシンプルです。
Substackは、メール配信とブログがセットで使える からです。
noteは、日本国内では検索にヒットしやすく、note内の回遊もあります。日本語で発信するなら、とても強いプラットフォームです。
しかし、本格的に分析しながらSEOを改善したい場合、Googleアナリティクスを使うにはnote proと有料オプションが必要になります。
note proは月額80,000円(税抜)、Googleアナリティクスは有料オプションで月額10,000円(税抜)です。税込で考えると、合計は月額99,000円です。
つまり、Googleアナリティクスを設置して本格的に分析しながらnoteを運用しようとすると、ほぼ月額10万円規模のコストになります。
もちろん、法人のオウンドメディアなら選択肢になるかもしれません。
しかし、個人や小さなチームが情報発信を始めるには、かなり重い金額です。
一方、Substackは、記事をWeb上に公開しながら、同時に読者へメールで届けられます。
ブログとしても使える。
ニュースレターとしても使える。
読者リストを育てられる。
この「Web記事」と「メール配信」が一体になっている点が、Substackの最大の魅力です。
この記事では、Substackとnoteの違いを、初心者にもわかりやすく整理します。
Substackとnoteは似ているようで思想が違う
Substackとnoteは、どちらも文章を公開できるサービスです。
しかし、サービスの思想はかなり違います。
noteは、記事を公開し、note内外の読者に見つけてもらうプラットフォームです。
検索、SNSシェア、note内のおすすめ、フォロー、マガジン、有料記事などを通じて読者に届きます。
一方、Substackは、記事を公開するだけでなく、読者にメールで届けることが中心にあります。
Substackでは、読者が Subscribe(購読) すると、あなたの Post(投稿・記事) をメールやSubstackアプリで受け取れます。
つまり、noteは「見つけてもらう」プラットフォーム。
Substackは「届けにいく」プラットフォーム。
この違いが大きいです。
マーケティングの言葉で言えば、noteは検索やプラットフォーム内回遊による Pull型 の要素が強いです。
Substackはメール配信による Push型 の要素が強いです。
もちろん、どちらにも両方の要素はあります。
noteにもフォロー通知がありますし、SubstackにもWeb記事として検索される可能性があります。
ただし、サービスの中心にある考え方は違います。
noteは読者に見つけてもらう場所。
Substackは読者に直接届ける場所。
この違いを理解すると、どちらを選ぶべきか判断しやすくなります。
noteの強みは検索と日本国内での認知度
noteの強みは、日本国内での認知度です。
日本語で記事を検索すると、noteの記事が上位に表示されることはよくあります。
個人のエッセイ、ビジネス記事、ノウハウ記事、クリエイターの発信、企業のオウンドメディアなど、noteは日本語圏で広く使われています。
読者もnoteの画面に慣れています。
「noteの記事なら読みやすい」と感じる人も多いでしょう。
また、note内にはフォロー、スキ、コメント、マガジンなどの仕組みがあります。
記事がnote内で見つかることもあります。
すでにnoteで読者がいる人、日本国内の読者に向けて軽く発信したい人、検索にヒットしやすい環境を活かしたい人にとって、noteは使いやすいサービスです。
特に、最初に文章を公開する場所としては、とても始めやすいです。
アカウントを作り、記事を書き、公開する。
この手軽さはnoteの大きな魅力です。
noteの弱点は分析のしにくさ
一方で、noteを本格的なメディアとして運用しようとすると、分析面で物足りなさを感じる人もいます。
noteにもアクセス状況を見る機能はあります。
ダッシュボードから、全体ビュー、コメント数、スキ数などを確認できます。
ただし、通常のnoteで見られる数字は限られています。
本格的にSEOを改善したい場合、どの記事が検索から読まれているのか、どのキーワードが流入しているのか、読者がどのページを回遊しているのか、どこで離脱しているのかなど、より詳細な分析が必要になります。
そのためには、Googleアナリティクスのような外部分析ツールを使いたくなります。
しかし、noteでGoogleアナリティクスを利用するには、note proの有料オプションが必要です。
note proの基本料金は月額80,000円(税抜)。
Googleアナリティクスの有料オプションは月額10,000円(税抜)。
合計で月額90,000円(税抜)、税込では月額99,000円です。
個人が「ちょっと本格的に分析したい」という理由で払うには、かなり高額です。
ここが、私にとってnoteの大きなネックです。
検索に強いのは魅力です。
しかし、検索流入を本格的に分析するには、ほぼ月額10万円規模のコストが必要になる。
これでは、個人や小規模メディアにとって、改善サイクルを回しにくいと感じます。
Substackの強みはメール配信というPushマーケティング
Substackの最大の強みは、メール配信です。
Substackでは、読者があなたのPublication(パブリケーション)をSubscribe(購読)すると、Post(投稿・記事)をメールで受け取れます。
これはとても重要です。
検索やSNSは、読者が見つけてくれるのを待つ必要があります。
Googleで検索してくれるかどうか。
SNSのタイムラインで見つけてくれるかどうか。
アルゴリズムに表示されるかどうか。
これらは、発信者が完全にコントロールできません。
一方、メール配信は、読者の受信箱に直接届けられます。
もちろん、開封されるかどうかはタイトルや信頼関係に左右されます。
それでも、「読者に届けにいける」ことは大きな違いです。
Substackは、記事を書くときに Send via email and Substack app inbox(メールとSubstackアプリ受信箱で送信) を選べます。
これにより、PostをWeb上に公開しながら、同時に購読者へ届けられます。
この仕組みは、Pushマーケティングとして非常に強力です。
記事を書いて待つだけではなく、読者に届ける。
この違いが、Substackの価値です。
Substackはブログとニュースレターがセット
Substackのもうひとつの強みは、ブログとニュースレターがセットになっていることです。
Substackで書いたPostは、Web記事として公開されます。
同時に、メールニュースレターとしても配信できます。
つまり、1本の記事が2つの役割を持ちます。
Web上に蓄積されるブログ記事。
読者に届くメールニュースレター。
これがSubstackの魅力です。
通常、ブログとメルマガを別々に運用しようとすると、WordPress、メール配信サービス、決済サービス、会員管理、デザイン、分析など、複数のツールが必要になります。
しかしSubstackでは、これらがかなりシンプルにまとまっています。
もちろん、WordPressのような高度なカスタマイズ性はありません。
高度なSEO機能や細かいデザイン調整を求めるなら、物足りない部分もあります。
それでも、個人がメディアを始めるには十分です。
記事を書き、Webに公開し、読者にメールで届ける。
この基本がすぐにできることが、Substackの強さです。
noteは「読まれる場所」、Substackは「読者を持つ場所」
私がSubstackを評価する理由は、読者との関係の作り方にあります。
noteは、読まれる場所として強いです。
検索にもヒットしやすく、note内の回遊もあります。
記事単位で読まれる可能性があります。
一方、Substackは、読者を持つ場所として強いです。
Subscribeしてくれた読者に、次の記事を届けられます。
読者リストが育っていきます。
メールで継続的につながれます。
ここが大きな違いです。
noteでは、検索から1本の記事を読まれて終わることがあります。
もちろん、フォローされれば継続的な関係になりますが、メール配信が中心の設計ではありません。
Substackでは、最初からSubscribe(購読)が中心にあります。
記事を読んだ人に、次の記事も届ける。
読者との関係を蓄積する。
この設計は、個人メディアを育てたい人に向いています。
私は、単発で読まれる記事よりも、読者と継続的につながる仕組みを重視しています。
だから、noteよりSubstackに魅力を感じます。
SEOだけを考えるならnoteは強い
もちろん、SEOだけを考えるならnoteには強みがあります。
日本語圏でのドメインの強さ、利用者の多さ、検索結果での露出、note内の導線。
これらは無視できません。
特に、まだ自分のドメインを持っていない人や、検索流入を早く得たい人にとって、noteは有力な選択肢です。
「まずは日本語で記事を公開したい」
「検索から読まれたい」
「note内の読者にも見つけてもらいたい」
このような目的なら、noteは使いやすいです。
ただし、SEOは記事を公開して終わりではありません。
本格的にSEOをするなら、分析が必要です。
どの記事が読まれているのか。
どの検索キーワードで流入しているのか。
どこで離脱しているのか。
どの記事から購読や購入につながっているのか。
こうした改善をするには、GoogleアナリティクスやSearch Consoleのような分析環境が重要になります。
noteでそれを本格的にやろうとすると、コストの壁が出てきます。
ここが、noteの惜しいところです。
検索に強いのに、個人が本格的に分析しようとするとハードルが高い。
私はここに大きな違和感があります。
SubstackはSEOだけなら最強ではない
一方で、SubstackがSEOでnoteより必ず強いかというと、そうではありません。
日本語圏では、noteのほうが検索に強く見える場面も多いです。
Substackは海外では知名度がありますが、日本語圏ではnoteほど一般的ではありません。
また、Substackは高度なSEO専用ツールではありません。
WordPressのように細かくSEOプラグインを入れたり、構造化データを調整したり、サイト全体を細かく最適化したりする用途には向いていません。
つまり、SEOだけを目的にするなら、Substackが万能というわけではありません。
しかし、私が重視しているのは、SEOだけではありません。
検索から来た読者を、次につなげられるか。
記事を読んだ人に、次回も届けられるか。
自分の読者リストを育てられるか。
この観点では、Substackのほうが魅力的です。
SEOは入口です。
メール配信は関係づくりです。
Substackは、その両方をシンプルに扱える点が強いのです。
noteはプラットフォーム依存が強い
noteの魅力は、noteというプラットフォームの強さにあります。
しかし、それは同時にプラットフォーム依存でもあります。
note内で読まれる。
note内で評価される。
note内の仕様に合わせて運用する。
これは便利ですが、自分で細かくコントロールできる範囲は限られます。
もちろん、Substackもプラットフォームです。
完全に自由な自前サイトではありません。
しかし、Substackでは読者のメールアドレスを中心に関係を作ることができます。
読者がSubscribeしてくれれば、次の記事をメールで届けられます。
これは、プラットフォーム内の表示アルゴリズムだけに依存しない関係です。
SNSや検索のアルゴリズムは変わります。
プラットフォームのおすすめ表示も変わります。
しかし、メールで読者とつながっていれば、ある程度は直接届けられます。
この直接性が、Substackの強みです。
SubstackはPush、noteはPull
もう一度、マーケティングの観点で整理します。
noteは、読者に見つけてもらうPull型に強いサービスです。
検索、note内回遊、SNSシェア、フォローから読まれます。
読者が能動的に記事を見つける流れが中心です。
一方、Substackは、読者に届けるPush型に強いサービスです。
Subscribeしてくれた読者に、メールやSubstackアプリで記事を届けられます。
読者が検索しなくても、メール受信箱に届きます。
どちらが良い悪いではありません。
目的が違います。
単発の記事を検索で読んでもらいたいなら、noteは強いです。
継続的に読者と関係を作りたいなら、Substackが強いです。
私がやりたいのは、単発のPV集めではありません。
読者に継続して届くメディアを作ることです。
だから、私はSubstackを選びます。
noteを使うなら向いている人
noteが向いている人もいます。
まず、日本語圏で手軽に記事を公開したい人。
検索にヒットしやすい場所に記事を置きたい人。
note内の読者に見つけてもらいたい人。
有料記事を単発で販売したい人。
エッセイ、創作、コラム、活動報告を書きたい人。
すでにnoteで読者やフォロワーがいる人。
こうした人にとって、noteは非常に使いやすいサービスです。
特に、日本国内の一般読者に向けて書くなら、noteの認知度は大きな武器になります。
また、企業がオウンドメディアとしてnote proを使う場合もあります。
月額コストを払ってでも、ブランド運用、チーム運用、分析、独自ドメインなどを整えたい法人にとっては、note proは選択肢になります。
つまり、noteが悪いわけではありません。
noteはnoteで、強い場所です。
ただ、個人が本格的に分析しながらメディアを育てたい場合、コスト面で合わないと感じます。
Substackを使うなら向いている人
Substackが向いているのは、読者との継続的な関係を作りたい人です。
ブログ記事を書きたい人。
ニュースレターを配信したい人。
メールで読者に届けたい人。
読者リストを育てたい人。
無料記事と有料記事を組み合わせたい人。
Podcast(ポッドキャスト)やVideo Post(動画投稿)も将来的に使いたい人。
自分のPublication(パブリケーション)を育てたい人。
こうした人には、Substackが向いています。
特に、専門性のあるテーマと相性がよいです。
たとえば、AI、ビジネス、投資、マーケティング、英語学習、読書、地域ニュース、専門コラム、業界分析などです。
読者が「次回も読みたい」と思うテーマなら、Substackのメール配信が活きます。
Substackでは、読者との関係が積み上がります。
1本の記事を読まれて終わりではなく、Subscribeしてもらい、次の記事も届ける。
この流れが作れるのが魅力です。
私がnoteよりSubstackを選ぶ理由
私がnoteよりSubstackを選ぶ理由は、はっきりしています。
noteは、検索にヒットしやすいのが魅力です。
しかし、本格的に分析しながらSEOをやろうとすると、Googleアナリティクスの利用にnote proと有料オプションが必要になります。
月額80,000円のnote proに、月額10,000円のGoogleアナリティクスオプション。
税込でほぼ月額10万円。
このコストを払えないと、外部分析を使った本格的な改善がしにくい。
私はここに限界を感じます。
一方、Substackは、メール配信とブログが最初からセットです。
記事を書けばWeb上に蓄積される。
必要なら読者へメールで届けられる。
読者がSubscribeしてくれれば、次回の記事も届けられる。
この仕組みは、個人メディアを育てるうえでとても強いです。
SEOだけで読者を集めるのではなく、メールで関係を作る。
検索流入だけに頼るのではなく、読者リストを育てる。
ブログ記事とニュースレターを別々に管理するのではなく、1つのPublicationで運用する。
これが、私にとってのSubstackの価値です。
だから私は、分析しにくいnoteよりも、メール配信とブログがセットで活用できるSubstackに軍配を上げます。
どちらを選ぶべきか
Substackとnoteのどちらを選ぶべきかは、目的によって変わります。
検索に強い日本語プラットフォームで、気軽に記事を公開したいならnote。
日本国内の読者に見つけてもらいたいならnote。
note内の文化や読者との相性がよいならnote。
一方、読者にメールで届けたいならSubstack。
ブログとニュースレターを一体で運用したいならSubstack。
読者リストを育てたいならSubstack。
専門テーマで継続的なメディアを作りたいならSubstack。
私は、これから個人や小さなチームがメディアを育てるなら、Substackのほうが長期的に強いと考えています。
理由は、読者との関係を自分で育てられるからです。
検索にヒットすることは大事です。
しかし、検索だけでは読者との関係は弱いままです。
記事を読んだ人に、次の記事を届けられるか。
読者が自分の発信を待ってくれる状態を作れるか。
この視点で見ると、Substackのメール配信は大きな武器になります。
まとめ:検索のnote、配信のSubstack
noteとSubstackは、どちらも文章を発信できるサービスです。
しかし、得意なことは違います。
noteは、日本語圏で検索にヒットしやすく、プラットフォーム内の読者にも見つけてもらいやすいサービスです。
一方、Substackは、Web記事とメール配信を一体で運用できるサービスです。
noteはPull型。
SubstackはPush型。
noteは読まれる場所。
Substackは読者を持つ場所。
noteは検索に強い。
Substackはメール配信に強い。
私は、本格的にメディアを育てるなら、単に読まれるだけでは足りないと考えています。
読者に届ける仕組みが必要です。
読者と継続的につながる仕組みが必要です。
その意味で、Substackの「ブログ+ニュースレター」という設計はとても魅力的です。
noteは検索に強い。
しかし、分析しながら本格的にSEOをやろうとすると、Googleアナリティクス利用に高額なコストがかかります。
Substackは、SEOだけならnoteに劣る場面もあるかもしれません。
それでも、メール配信によるPushマーケティングと、Web記事としての蓄積を同時に使える。
私は、そこに大きな価値を感じます。
だから、私はnoteよりSubstackを選びます。
これから個人メディアを育てたい人、読者リストを持ちたい人、ブログとニュースレターを一体で運用したい人には、Substackをおすすめします。











